運送業の積載率向上のポイント

積載率とは

積載率は、輸送効率の指標の1つです。最大積載量に対し、実際に載せている荷物量の割合を指します。基準は重量のほか、面積や内容積です。積載率が高いと、トラックの積載量に対するムダが少ないと判断できます。積載率を向上させることは、トラック業務の効率化につながります。

積載率の計算方法

積載率の計算は「積載量 ÷ 最大積載量」です。パーセンテージで表すなら「積載量 ÷ 最大積載量 × 100」で算出します。

最大積載量の計算は「車両総重量 - 車両重量 - 全乗員重量(定員 × 55kg)」です。たとえば、最大積載量が10トンで4トンの荷物を運ぶ場合、積載率は40%です。

積載率は低下している

営業用トラックの積載効率は、2011年以降、緩やかに低下しています。要因として、1件あたりの輸送の小口化が挙げられます。少量の荷物を複数輸送するケースです。また、ドライバーの高齢化も要因です。身体的な負担を軽減するために、荷物量を減らすという悪循環が考えられます。

※参照元:【PDF】国土交通省「物流を取り巻く動向と物流施策の現状について」(https://www.mlit.go.jp/common/001354690.pdf

運送業の積載率を向上させる方法

車両の運用管理

車両の運行管理や配送状況を正確に把握し、情報を共有することが重要です。車両の位置や状況が正確にわかれば、配送ルートの最適化につながります。緊急輸送の依頼も、荷主に一番近い車両へすぐに向かうよう指示ができます。

商品カテゴリーの見直し・集約

商品カテゴリーの見直しでムダなスペースを把握しましょう。細分化されていると、1つのコンテナに入れられる数が少なくなってしまいます。商品カテゴリーを集約すれば、1つのコンテナに多くの製品をまとめられるため、ムダなスペースを減らせます。

積載率の平準化

車両によって高積載率、低積載率があります。その場合、車両積載率の最適な数値設定とともに、なるべく均等にする積載率の平準化が有効です。ただし、ガソリン代や走行時間、運用状況と照らし合わせながら、数値設定の見直しが求められます。

積み荷の形状の改善

積み荷の形状にも着目してください。個装サイズを小さくする、製品パッケージングの材質や外装サイズの見直しを行います。荷崩れ、破損、変形リスクへの対策をしつつ、デッドスペースが生まれない形状への改善が有効です。

共同配送

複数の物流企業が共通のトラックとコンテナで荷物を運ぶ共同配送も有効です。たとえば、物流企業AとBが同じ納品先に荷物を運ぶ場合、Aは4トン、Bは6トンの荷物です。10トントラックで共同配送すれば、一度に運ぶことができます。

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