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中小受託取引適正化法等の改正による影響

2024年問題から一定の期間が経過し、物流業界では崩壊こそ免れたもののコスト増やリードタイム延長など様々な課題が発生しています。また、2026年から「中小受託取引適正化法(取適法)」も施行されて物流業界におけるドライバー人材の確保についても一層の厳格化やホワイト化が必須となっており、今後は労働力減少など物理的な課題も含めて「2027年問題」に対する備えと解決策が求められています。

【2025年4月施行】「実運送体制管理簿」の義務拡大と多重下請けの終わり

2025年4月1日に施行された「改正貨物自動車運送事業法」において、1.5トン以上の貨物重量に関する運送依頼を行う元請事業者に対して、トラックを運転するドライバーや下請業者など「実際に運送を行っている事業者の名称等」について記載した「実運送体制管理簿」の作成・保存が義務づけられました。

※参照元:実運送体制管理簿の作成・【PDF】情報通知の義務化(https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001865381.pdf

【2027年の壁】デジタコ装着率85%目標とデジタル化の強制

2027年に、労働者の高齢化や定年退職者の増大といった物理的な人材不足がピークを迎えるとして、運送業界においても「2027年問題」が深刻視されています。

一方、国土交通省はそのような課題の解決に向けた目標として「2027年にデジタコ装着率85%」を掲げており、実質的にデジタコ導入が「推奨」でなく各業務への「参入要件」になりつつある点も重要です。

標準的運賃の「実態」と価格転嫁の戦い方

全日本トラック協会が2025年に公表した物流業界に関するデータによって、「2024年問題」に対する対策や、「標準的運賃」についての現状や運賃交渉に関する現場の実態が浮き彫りになりました。

調査によれば、アンケートに回答したトラック運送事業者の中で荷主との何らかの運賃交渉を行えた割合は全体の92.7%に至ったものの、運賃交渉による運賃上昇率については過半数が「5~10%未満」にとどまっており、今後は交渉のポイントとして感情論で訴えるのでなく、下請法の改正によって施行された「中小受託取引適正化法(取適法)」の内容など、法的根拠を明示して交渉することが大切です。

※参照元:全日本トラック協会「物流の2024年問題対応状況調査結果」【PDF】(https://jta.or.jp/wp-content/uploads/2025/03/chosa20250331kekka.pdf

人材獲得の切り札「特定技能」と「認証制度」

深刻化する労働人材の減少に対する解決策として、優れたスキルを有する外国人労働者の人材活用も叫ばれており、そのために国も「特定技能ビザ」の自動車運送業への拡大や、外国人労働者の採用・活用に関するサポート体制の強化などを進めています。

また、運送業界の優良事業者として求職者へのアピールにつながる「働きやすい職場認証制度(国土交通省)」の実施なども無視できません。

※参照元:自動車運送事業者の働きやすい職場認証制度公式ホームページ(https://www.untenshashokuba.go.jp/

生き残るための2026年アクションプラン

2024年問題を乗り切った運送事業者でも、2025年や2026年の各種法改正や制度新設に加えて、人材の物理的不足が見込まれる2027年問題など様々な課題は山積しています。

運送事業者が将来的な事業継続を叶えるためにも2026年に取り組むべき対策としては、デジタコの導入や改正法による自社への影響の把握及び事務作業の見直しなど、設備面の取り組みや法務面の意識に加えて、ホワイト化による採用活動や人材管理の合理化といった経営改善策が重要です。

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